2009年03月18日

バキの作者、板垣先生にお会いしました

とある機会がありまして……、
なんと「バキ」の作者、板垣先生にお会いしてきました!
もう昔からの大々ファンだったので、ものすごく嬉しかったです!

ただ、めちゃくちゃ緊張しました(^^;
自分的には、範馬勇次郎に会いにいくようなもので、
怯えきって自分で自分を殴り始めないかと……(^^;

結局、緊張のあまり、途中途中しどろもどろになりながらも、
なんと3時間半も、お話をさせていただきました。
バキの作者と、バキの登場人物や格闘技や、
強さとは何かについて語り合う、
夢のような時間でした。そしてそして、
あのネタは、ここから思いついた
あの展開は、こういう想いで書いた
実はSAGAは(自主規制)
とか、ああもうファンなら垂涎のお話もいっぱい聞いてしまいました。
※僕は終始、恐竜博物館で、はしゃぐストライダムのような感じでした

そしてそして、なんと仕事場にも案内していただき、
「こういう機会はなかなか無いから」と、
なんと、なんと、生原稿までみさせていただきました。
生原稿はやっぱり迫力が違います!(涙)
そしてなにより、僕が座って生原稿を読んでる、すぐその後ろで
板垣先生が立って見ている
というシチュエーションにクラクラしました。
※待たせては悪いので、早く読むべきなのか、
※それとも時間をかけてじっくり読むべきなのか、
※うわああああ、どうすればああああ

最後は、気さくにも、先生から手を差しだして、
力強く握手してくれたことに大感激。(T▽T)
※握手後、指があらぬ方向に曲がったり、はしませんでした

いや、もう本当に夢のような一日で、一生の思い出です(T△T)

2010年02月27日

本の表紙

本の表紙の話。

■一冊目。「哲学的な何か、あと科学とか」

本の表紙は、目立つものにしなければならない!
インパクトのある表紙じゃないと手にとってもらえない!

そういう強迫観念がありました。
だからもう、
うわ、なんだ、これは!なんでこんな本が哲学コーナーにあるんだ!
という感じのメチャクチャな表紙にしよう、そう考えてました。
そんな僕が担当さんにお願いした表紙のイメージは、
2ちゃんねるのAA(アスキーアート)が、ブーン、とか手を広げながら、
いっぱい走り回ってて、あと、真ん中にどこかでみたネコが、
どこでもドアからこちらをのぞいてる、とか、そんな感じ!


 ブーン  /⌒ヽ
⊂二二二( ^ω^)二⊃
    |  /
     ( ヽノ
    ノ>ノ
  三 レレ

いや、もうかなりテンパってました……。
で、その後、担当さんと話しあった結果、
インパクト優先であんまりな表紙にすると、イロモノ系の本として
軽く見られてしまう。そういう本は、最初はいいが、息が短く、
書店から消えやすい
」という結論にいたり、今のデザインになりました。

そもそも、ある本が書店に置かれるかどうかは、
基本的には本屋さん側の趣向で決まります。
本屋の店長さんが置きたくない、と思ったら、二度と注文はこないわけです。
最初、僕は「本は目立ってなんぼ」という「買う側」へのアピールしか
考えてなかったわけですが、実はよく考えたら、
「売る側」へのアピールという視点もあったのですね。
売る側にまで「なんだこれは!」と思われてしまったら、
買う側以前の問題でどうしようもありません。
出版社さんが、なんとか本を置いてもらおうと営業をかけて
これは良い哲学本ですよ」と本を片手に熱心に説明しても、
その表紙で2ちゃんねるのAAがブーンと飛び回っていたら……、
もう、なんというかダメダメなのです。

結局、学問系の棚は回転が早いジャンルではないので、
イチカバチかの勝負をしないで内容勝負で長くじっくり売っていこう、

という戦略に方針を転換し、落ち着いたデザインの表紙にしたわけですが、
あれから3年、いまだに書店に置かれて増刷されているわけですから、
やはり良かったのだと思います。

逆に、もし、あの意見が採用されていたら、
どうなっていたのでしょうね。ブーン。

本の表紙を決めるのにも、こんな戦いがあったのだ、というお話でした。

続く。

2010年03月03日

本の表紙(2)

本の表紙の話の続き

■二冊目。哲学的な何か、あと数学とか。

二冊目は、表紙のイメージを担当さんにこんなふうに伝えました。

図書館のような、大量の本棚がある場所。
本棚の中には一冊だけ光る本があって、少年がその本に手を伸ばしている。
しかし、その光の影には悪魔の姿が……。という感じでお願いします


それだけ伝えて、イラストレータさんの選出も、細かい点も
全部担当さんにお任せ。それであがってきた表紙をみて、
びっくりしました。これ以上ないほど、イメージ通りだったのです。


「哲学的な何か、あと数学とか」は、一冊の本に出会うことで、
劇的に人生が変わり、その人生を情熱的に生き抜いた人々の物語です。
著者はそういった本の出会いについてこんな印象をもっていました。

きっと、その人生を変える一冊の本を手に取る瞬間というのは……、
他人から見たら、神々しいようにも見えるし、
悪夢のようにも見えるし、そして物悲しいようにもみえるんだろうな


この微妙な、伝えてもいないイメージが完璧に再現された表紙が
できあがってくるとは想像もしてませんでした。
著者として、内面で思い描いてたものとピタリと合致する表紙に
出会えたのは、まさに「感動」の一言で、あれは本当に素晴らしい体験でした。

というわけで、二冊目の表紙は、あっさり決まったのでした。

■三冊目。史上最強の哲学入門。

さて、三冊目の表紙ですが……、
これには「ものすごい戦い」がありました。
その表紙と、表紙のお話しは、発売してからのお楽しみで。o(^-^)o
ちなみに、「書店の哲学コーナーに一石を投じるような
度肝を抜く表紙
」になっています! 乞うご期待です!

2010年03月28日

「史上最強の哲学入門」の表紙が……

史上最強の哲学入門」の表紙がすごいことになっています。



見てのとおりバキの人です。
あの板垣先生に表紙を描いていただけるなんて、夢のようでいまだに信じられません。

まさに、
大学(カレッジ)時代からの憧れ(マイヒーロー)を前にする
わたしの昂りも察して欲しい
という感じです。

板垣先生が表紙の件を快諾してくれたときは、もう、
バキ(チャンピオン)から挑戦の受諾を受けたアライJrの心境でした。
風邪ひいてたのに、治りましたもの。すごいね、人体。

なお、発売日は、4月14日に決定しました。

アマゾンで予約受付中です。
(でも、できれば書店で買って欲しいです!)



(追伸)
もうね、この時点でハードルが史上最強にあがりすぎだから。

(追伸2)
板垣恵介先生、画業20周年おめでとうございます!

2010年06月10日

史上最強の哲学入門、製作秘話(1)

史上最強の哲学入門、製作秘話。板垣先生と会うまでの話。

まず、マガジンマガジン社さんから「哲学入門書」の執筆依頼がありました。
前著「哲学的な何か、あと科学とか」「哲学的な何か、あと数学とか」を
読んだ担当さんが飲茶を気にいってくれたそうです。

しかし、前書きにも書いたように執筆にあたってはかなり悩みました。
だって、もうすでに哲学入門書なんて世の中に星の数ほどあるじゃないですか!
特に、綺麗なイラスト満載で、時代順に有名哲学者を
ひとりずつ紹介していくタイプの「カタログ型哲学入門」なんかは
洗練されたものがたくさん出版されています。(図解雑学シリーズとか)
はっきりいって出尽くしていると言っても過言ではないでしょう。

今更、それらと同じものを作ってもしょうがない。
だから、「これ!」というインパクトや個性のある「何か」を持ってこないと。

これが執筆する上での最大の課題であり、
担当さんとずっと悩んでいたわけですが……そのとき突如、
天啓のごとき画期的なアイデアがひらめいたのです!
「バキの入場シーン」を哲学者バージョンでやって
それを冒頭に持ってきたらどうだろうか!
それはたしかにすごいインパクト!

神殺しは生きていた!
 更なる研鑽を積み人間狂気が蘇った!
 超人!! ニーチェだァー!!


それだあああああああああああ!

という感じで、担当さんとさんざん盛り上がったのですが、
でもよくよく冷静になって考えてみると……
哲学の本で何の関係もなしに、突然、
バキのパロディじゃわけがわからないじゃないですか!

せめて、表紙のイラストを板垣先生に描いてもらうとかじゃないと。

さすがにそれは無理だろうということで、
この話しは終わったのでした。

そう、このときはまだ「板垣先生を表紙にする」というのは
あくまでも冗談話であり、現実味のある話ではなかったのです。

それがまさかあんな……。

(続く)

2010年06月17日

史上最強の哲学入門、製作秘話(2)

史上最強の哲学入門、製作秘話。板垣先生と会うまでの話。

今までにない哲学入門書を書くにはどうしたらいいのか?

バキネタ冒頭案は、板垣先生を表紙にでもしないかぎり、
さすがに難しいだろうけど、
一応編集部の方で検討してみる」とのこと。

とりあえず、著者としては、
他には、どんな哲学入門書が可能か考えてみることに。

■哲学者白熱チャット
最近、チャットにハマッていたため、
哲学者たちがチャットで議論しあう」のはどうだろう
と考えたものです。

ソクラテス:こんにちは
キルケゴール:お久しぶり
サルトル:こんにちは
フロイト:こんち
ソクラテス:遅れてごめん。奥様につかまっちゃって
キルケゴール:だから、よく結婚とは何かを吟味してだな
ソクラテス:おまえ悩んだまま婚期逃してんじゃねーか
サルトル:だからうちみたいな距離感でだな
ソクラテス:おまえただの別居だろw
フロイト:結婚とは下半身のリビ
ソクラテス:言わせねーよ!

みたいな感じ。
しかし、もともと哲学者ネタが通じる下地が相手にないと、
まったく意味がないし、入門書としては却下。というか
こんなんで一冊分の文章を書こうとしていた私がバカでした。

■哲子の部屋
名前から察せられるとおり、哲子の部屋で、
哲子が哲学者にインタビューしていく
という形式の哲学入門書。

るーるる るるるるーるる るるるるーるーるーるーるる
るーるる るるるるーるる るーるーるーるーーー

哲子「みなさんこんにちは、哲子の部屋です。
 今日のお客様はニーチェさんです


ニーチェ「こんにちは」

哲子「ニーチェさん、この番組のために、
 蘇っていただき、ありがとうございます。
 時間もありませんし、さっそくあなたの哲学について
 伺いたいのですが


ニーチェ「ええ、どうぞ」

哲子「まずルサンチマンという言葉ですけども
 実は先日こんなことがありましたの。
 (中略)
 ほんと笑っちゃうんですけど(笑) それでですね
 (中略)
 で、それは結局、古代ユダヤ人の歴史に由来するわけで
 (中略)
 で、つまりそれがルサンチマンだと思うんですの


ニーチェ「え、ええ、まぁ、そうですね」

哲子「次に神は死んだという言葉ですけども

ニーチェ「その言葉は私が書いた小説の台詞で」

哲子「ああ、ツァラトゥストラはかく語りき!
 先日、私も読みましたのよ。もうとても楽しくて
 (中略)
 やっぱり私思うんですよ、ようするに『力への意志』だと
 (中略)
 ほんと笑っちゃうんですけど(笑)、先日もですね
 (中略)
 だから超人思想や永劫回帰は結局は聖なる方便であって
 (中略)
 ほんと笑っちゃうんですけど(笑)
 (中略)


ニーチェ「あ、あの」

るーるる るるるるーるる るるるるーるーるーるーるる

哲子「あらま、もうこんな時間。
 いっぱいお話を伺うことができました


ニーチェ「いやえーと」

哲子「今日は貴重なお時間をさいて頂き、ありがとうございました。
 次回は、サルトルです。みなさんまたお会いましょう


るーるーるーるーーー

みたいな感じ。有名哲学者を呼んでおきながら、
毎回、哲子がひとりで延々と語り続ける
(でも実は、わかりやすい入門書になってる)
というネタなのですが、 これを30人分も続けるのは無理でした!!

とまぁ、「今までにない哲学入門書」を作るために、
こんなふうに色々と試行錯誤をしていたわけなんですが、

え……? 物語が……板垣先生との出会いの話しが……
全然進んでない……?




決着は直後でした。

(続く)

2010年07月01日

史上最強の哲学入門、製作秘話(3)

史上最強の哲学入門、製作秘話。板垣先生と会うまでの話。

今までにない哲学入門書を書くにはどうしたらいいのか?

他のアイデアとして、
ラノベ風に哲学入門書を書いてみる
というのもありました。

ラノベ風といえば、やはり「可愛いい女の子」でしょう。
すなわち萌えキャラ。その萌えキャラが、
「主人公(読者の分身である、普通の男の子)」とラブラブしながら
哲学を語るとかそういうお話を書いたらどうだろうか
と考えたのです。たとえば、こんな感じ。

零音(れいん)、さっきの映画、
 <私>の頭の中の消しゴムどうだった?


うん、とても面白かったわ……哲学的

え、哲学的?

時間とともに記憶が薄れていくヒロイン。
 記憶がなくなれば、恋人を恋人と認識できなくなるという物語。
 まさに同一性の問題をテーマにした哲学映画なわけなのよね


い、いや、たぶん恋愛映画だと思うけど……

まずそもそも、なぜ『昨日の他人』と『今日の他人』を
 『同じ人間』として認識できるのかしら?
 当然、『記憶』が作用しているからだけども、
 その『同一である』という確信は、何に由来するものなのかしら?
 たとえば仮に、科学技術が進んで、
 私とまったく同じ分子配置を持つ人間を作り出せたとして、
 その二人を並べてみたとき、きっとあなたは『二人とも同じ零音だよ』
 とは言わないわよね。
 『一方が本物(オリジナル)で、一方はコピー品だよ』と言うと思う。
 でも、物理的には、両者とも、あなたの『記憶』と
 完全に一致する『零音』なのよ。じゃあ、今度は、私の脳を取り出して、
 脳だけを別の身体に移植した場合を考えてみたとして
(中略)
 でも、零音という『人格』が『零音』だと見なす根拠であると言うなら、
 もしコンピュータ上で『零音』の人格を再現できたら、
 あなたはそれを『同じ零音』として見なさなければならなくなる。
 そうすると、今度は
(中略)
 これはちょっと笑ってしまう話なんだけど
(中略)
 いや、まずその前に、そもそも『私』は『私自身』を
 どうやって『同一』の人間であると認識しているのかしら?


……え、えっと、あの〜

僕と零音。ごく普通の高校生である僕たちは、ごく普通に恋をし、
ごく普通に恋人同士になりました。
でも、ただひとつ、普通と違っていたことが……。

そう、彼女は哲学者だったのです!

『哲学的な彼女』
エピソード1 〜彼女は哲学者〜

彼女の名前は、黒柳零音(くろやなぎ れいん)。
独我論研究会の会長。チャームポイントは、目の下のくま。
哲学に精通する彼女は、学園の一部の連中から熱烈に慕われ、
よく相談を受ける。
そして、僕たちはさまざまな不思議な事件に巻き込まれるのだ。

あの子が持っていた黒いノート。
 その表紙のタイトルには、こう書かれていたわ。
 『クオリアデスノート


クオリア……デスノート? な、なにそれ?

そのタイトルから察するに……、そのノートに
 名前を書かれた人間は、クオリアが消失し、精神的に死亡する。
 すなわち哲学的ゾンビになるということよ


哲学的ゾンビ? えっと、何を言っているのかさっぱり

いけない、早くそのノートを使うのをやめさせなければ

―――――――――――――――――――――――

ソシュールデスノート。なるほど、謎が解けたわ。
 いつの間にかこの世から、『ちょべりば』という『言語』が
 消え失せたのは、このノートの力だったのね


死語を作り出すノートってこと?じゃあ、そんなに害はないよね

違う! 『言語とは差異の体系である』
 というソシュールの哲学に従うなら、
 このノート……使い方次第では『宇宙』が崩壊する!
 ちなみにソシュールの哲学については、
 飲茶著『史上最強の哲学入門』の第四章がとてもわかり易いわ


――――――――――――――――――――――

無理だ、僕に世界が救えるわけないだろ!

信じて……<あなた>の中にある『何か』を……

『何か』ってなんだよ!

……哲学的な何か……(がく)

零音〜〜!

――――――――――――――――――――――
な〜んて感じで考えたのだけども、元の依頼から
かけ離れすぎているので、さすがにまずいからボツに

え? また話が進んでない?
口を慎みたまえ!嘘は言っていません!
数瞬の妄想を詳しく語って(略

ゴホン。ともかく、色々な試行錯誤をしていたさなか、
編集部よりとんでもない連絡が入ったのです。

板垣先生とアポが取れました!
 飲茶さんと会って話しがしたいそうです!


(続く)

2010年07月13日

史上最強の哲学入門、製作秘話(4)

そのとき編集部よりとんでもない連絡が入ったのです。

板垣先生とアポが取れました!
 飲茶さんと会って話しがしたいそうです!


全く予想外の展開!
ていうか、あの企画で本当に板垣先生に
連絡してしまうとは! おそるべし、担当さん!

この連絡してくれた担当さん、名を「園田さん」といいます。
そう、奇しくも、バキ作中の人物(オリバに仕事を依頼しに
刑務所まで出向いた園田警視正)と同じ苗字だったのです。
まさにシンクロシニティ

これはもしかしたら、もしかするかも……

まるですべてが予定されていたかのような
運命的な何かを僕は感じました。

で、板垣先生との打ち合わせ当日。

いきなり板垣先生の仕事場に向かうとパニックを起こしそうなので、
まずは担当さんと駅で落ち合い、2人で喫茶店に入って
事前の打ち合わせをすることに。

さていったい板垣先生にどうアプローチしたものか

なにせ相手は、週刊連載の超人気漫画家。それに引き換え、
こちらは無名のなんだかよくわからないヘンテコな名前の、
哲学の本を書いている人。
普通に考えたら何の繋がりもなく相手にもされない関係。

そして、ここで一番大切なことは、
板垣先生はまだ仕事の依頼を了解したわけではない
という事実。
そう、決して「表紙を描きます、会いましょう」ではなく、
あくまでも「電話じゃよくわからないから、とりあえず
会ってみて話を聞くだけだからね
」と念を押しての打ち合わせであり、
つまりは、「本当に板垣先生が表紙の依頼を引き受けてくれるか」は
今回の打ち合わせの出来次第なのです。

という状況であったため、本来、僕は担当さんと
いかに板垣先生に自己アピールするか」を話し合うべきでした。
しかしこのとき完全に舞い上がっていた僕は、
いかにこの状況が、園田警視正がオリバに会いに行くのに、
酷似しているか
」を担当さんに語っていました。
そして、「園田ネタをふられたら、
ちゃんと反応しなくてはいけません!

と熱っぽく語っていたのです。
(園田ネタ=「中華マンジュウを出されたら、 指1本で口に押し込んで窒息」、
「仕事が早ええんだな」など)

当然、心の準備ができるわけもなく、 とうとう本番の打ち合わせの時間に。

タクシーで板垣先生の仕事場に直行。
そして、何も思いつかないまま、頭真っ白で、
入り口のドアの前へ。
アシスタントの方が出迎えてくれ、ドアが開きました。

この奥に、あのバキの作者、板垣恵介先生が……。

この打ち合わせですべてが決まる……。
 もし、板垣先生にうまく話ができなかったら……
 この話は流れる……


プレッシャーと興奮で混乱した僕は、
扉をくぐりながら、こう考えました。

もしも……もしもダメだったら……
 浦安鉄筋家族の浜岡賢次先生に表紙を頼もう……








決意を胸に秘め、いざ勝負!

2010年08月09日

史上最強の哲学入門、製作秘話(5)

は、浜岡賢次せんせい・・・

こうして僕は意を決して扉をくぐり、
ついにバキの作者「板垣恵介先生」と対面したわけですが……。
ありのまま起こった事を書き綴ろうと思います。

■板垣恵介先生の見た目
もう53歳にもなるというのに、勇次郎みたいな黒いラフな
シャツがよく似合う、漫画家とは思えないみずみずしい筋肉に
包まれたナイスガイでした。
そしてやっぱり「オーラ」がすごかったです。

■まずは一緒に格闘技を観戦
お邪魔させたいただいたとき、ちょうど板垣先生は
テレビで格闘技の試合を観ているところでした。
それで「せっかくだから一緒に観よう」ということになり、
板垣先生と試合を観戦。これがもうかなり面白い試合で、
和気あいあいとした雰囲気で楽しく観ることができました。
おかげさまでだいぶ緊張をほぐすことができて良かったです。

■本題に入らず、格闘技の話
格闘技の観戦も終わり、さっそく打合せに。
しかし、観ていた試合が面白かったせいか、
いっこうに本題に入らず、延々と格闘技話に
花を咲かせてしまいました。

■やっと本題
哲学者を知の格闘家、
 哲学史を真理(最強の論)を求める戦いの歴史
 と見立てた哲学入門が書きたい、
 そして板垣先生が描いた哲学者をみてみたい


という想いをまずはぶつけてみました。
すると板垣先生から「そもそも哲学にとって、真理とはどういうものなのか?
やっぱりひとつしかないのか、それとも複数あるのか?

ということが聞かれたので、おそらく板垣先生の性に合うだろうと思い、
ヘーゲルの弁証法を紹介してみました。

どんな真理を提示しようと必ず相反する真理が提示され、
それらが対立することによってさらなる優れた真理が発見される


つまり「闘争を繰り返すことによって真理は高みへと登っていくのだ
というお話。

その話のチョイスは良かったらしく、板垣先生はとても興味深そうに聞いてくれました。
が、次の板垣先生の言葉に面をくらいました。

『対立によって真理が成長していく』という話が正しいなら、
 その話自身についても『対立する別の考え』が出てこないといけないはず。
 そのへんはどうなのか
」と。

落ち着いていれば『史上最強の哲学入門』に書いたように、
キルケゴールの話でもしたのですが、当日は超てんぱってまして、
なんかもう全然回答になってないグダグダ話をしてしまいました(汗)

さて「弁証法自身に弁証法は適用されないのか?」という命題。
哲学に明るい人で、こうして冷静にブログ上で文字として読むなら、
それほど驚くものではないかもしれませんが、
しかし、何の予備知識もなく、いきなり専門外の知識を口頭できいて
こういった根本的な問いがすぐに出てきたわけで僕はとても驚きました。
やはり板垣先生は非凡な才能の持ち主(天才)で、
こういう視点や発想が次々と出てくるからこそ、
バキのような凄まじい展開の作品が書けるのだなあと実感した瞬間でした。

■結論はどうするの?
また板垣先生にこんなことを聞かれました。
それで最終的な本の結論として、何を真理とするのか?

それに対し、飲茶のグダグダ返答。
今回のはただの入門書ですし、
 過去の哲学者たちがどうやって真理を追い求めてきたかを
 ただ紹介するだけですし、それにあの
 僕なんかが『これが真理だ』なんて言ったところで、
 誰も認めないですし、反論とかもその……


それに対し、板垣先生の返答。
何を主張したって必ず反論する人はでてくるんだから
 気にする必要はない。あとで反論が出てくるかもしれないが、
 少なくとも、何年何月何日何時何分何秒、現時点において、
 『これが真理だ』っていうのを自分で決めてしまえばいい!


熱い、熱すぎる。自分はただ分かりやすく哲学を紹介する本
(ある意味無難に点数が取れるもの)を書くことしか頭になかったのに。
板垣先生は、せっかく書くのなら、
現時点の自分が現時点で最高だと思うものを何者をも恐れず書こう
という情熱的なメッセージをぶつけてきたのです。

僕は、板垣先生のその言葉に、ガツンと頭を叩かれるような
衝撃を受けたわけですが……、
結局、その熱い言葉に応えられる自信はなかったので、
たしかその場の打ち合わせのときは、「やっぱり難しいですよー」と
ネガティブな返答をしつつお茶を濁したと思います。

しかし、実際に執筆する段になって、どうしても板垣先生のあの言葉が胸に
深く残っており、史上最強の哲学入門の各章のラストは
自分なりの考え(伝えたいこと)」を書くという形式になりました。
(板垣先生の熱い言葉に少しでも応えられていたら嬉しいです)

■板垣先生が仕事を請けてくれそうな展開に!
さてさて、ここまでの打ち合わせ、話は結構弾んだと思うのですが、
板垣先生はまだまだ様子見で、
「仕事を請けようかどうか」を慎重に考えているという感じでした。

しかし、次の瞬間でした。
板垣先生の目の色が変わるような出来事が
起きたのです!

(続く)

2010年08月20日

史上最強の哲学入門、製作秘話(6)

もしかしたら板垣先生に表紙描いてもらえるかも

そう予感させる出来事が!
それは本に登場させる予定であった哲学者たちの
顔写真付きのリスト」を板垣先生に見せたときでした。

すごく、いい貌(かお)してる……

そう小さく嬉しそうに呟いた板垣先生。僕はそのとき、
板垣先生の目の色が変わったように感じました。
おそらく哲学者たちの「ひとくせもふたくせもある強烈な貌(かお)」が、
板垣先生のクリエイター魂に火をつけたのかもしれません。
もちろん、直接聞いてみたわけではないので
なぜ板垣先生がこの仕事を請けてくれたのか、本当のところはわかりません。
しかし、少なくとも僕が、この絶望的な戦い(打ち合わせ)で
風向きが変わった」と感じたのはこの瞬間でした。

■バキの話
「哲学者の貌(かお)」に助けられ、「これはもしかしたらいけるかも」と思いつつも、
実はこのとき、僕は半分ぐらい「仕事の話はもうどうでもいいや
と考えるようになっていました。
一緒に打ち合わせに来ていただいている編集者さんには大変申し訳ないのですが、
だって、「あの板垣先生と会って話ができる」っていう普通ならありえない
シチュエーションですよ! バキの話をしなきゃ、もったいないじゃないですか!
なにより、いちバキファンである僕個人として、
如何にバキが哲学的に優れた素晴らしい作品であるか」を
板垣先生にどうしても伝えたかったのです。
というわけで、仕事の話そっちのけで、以後延々とバキ話がはじまります。

■ジャックハンマーの話
だいたいの場合、格闘技漫画(もしくはスポーツ漫画)において、
ドーピング(薬物で肉体を強化している)キャラというのは、
「2回戦敗退が関の山」の三流のアスリートとして描かれます。
たとえば、薬物のパワーで1回戦は圧倒的に勝つものの、
2回戦で主役クラスにあっさりと負けてしまう、とか。
そう描かれる理由は、
薬に頼って作った肉体なんかより、
 鍛練で鍛えた肉体の方が強い(素晴らしい、価値がある)

という一般的な「常識」があるからです。
実際、オリンピックのドーピング事件を見ても、
「ずるい」「卑怯」「誘惑に負けて安易な方法を選んだ」
というのが世間的な印象でしょう。
ドーピングなんて最低の行為だ」というのが僕たちの常識なのです。

しかし、ここで常識(当たり前とされる正しい考え方)にとらわれず、
ドーピングはホントウに卑怯で卑劣な行為にすぎないのか?」と
問い直すとしたら、それはもはや哲学の領域です。

そもそもドーピングはなぜ悪いのでしょう?
自然ではない人為的なものを取り入れて、肉体を強化したからでしょうか?

しかし、たとえばの話
グレープフルーツが身体の筋肉を柔らかくする」という作用があることから、
あるジャンルのスポーツ選手が毎日グレープフルーツジュースを飲んでいるという、
ありふれたケースを考えてみてください。
それって「自然ではない人為的なもの(薬物)」を取り入れてるのと
同じことではないでしょうか?
(だって、普通の人は月に一回も飲まないわけですから)
「グレープフルーツ(特殊な要素)」を摂取したかどうかの違いで、
明らかに選手たちの記録が変わるとしたら、それはドーピングと同じことです。

もともとトップアスリートたちは、特定ジャンルのスポーツに適した肉体を作り出すために、
「普通ではない食事」や「普通ではない鍛練」を行っているわけですから、
「普通ではない、特殊な要素を摂取して、肉体を強化すること」自体は、
むしろ「やって当たり前」のことで、本来は何の問題もないはずなのです。

まさにバキの
使ったらいい、それで強くなれると思うなら
 迷わずそうすべきだ

という台詞のとおりです。

では、「副作用で、最終的には身体がボロボロになるからドーピングはダメ」という
考え方はどうでしょうか?
それが理由だとしたら、「副作用がなければ良い」ということになります。
もし仮に副作用が一切ない筋肉増強剤が開発されて、試合前にそれを飲めば、
軽々と世界記録が塗り替えられるとしたとき、
それを使ってはいけない理由はなんでしょうか?
結局のところ、副作用がないのであれば、「クスリ」「薬物」という言葉の印象が悪いだけで、
記録を伸ばすために、過剰にグレープフルーツを摂取する
マラソンの前に、炭酸抜きのコーラを飲む
というケースとなんら違いはありません。
したがって、オリンピックを含むあらゆる競技は、
副作用のない筋肉増強剤ができたらその使用を認める必要があります。
それがダメというなら、トップアスリートたちの特殊な食事も
やめさせる必要があるはずなのです。

(続く)

2010年08月22日

史上最強の哲学入門、製作秘話(7)

前回「副作用があるからドーピングはダメ」に対して、
じゃあ、副作用がないものならいいんでしょ!」という観点で答えましたが、
別の観点として「副作用があってもいいじゃないか!
というのはどうでしょう。

副作用があって肉体がボロボロになろうと世界記録が出せればいいんだ!
という考え方はなぜいけないのでしょう?

そもそもマラソン選手など心臓に負担をかけるアスリートは、
普通の人より寿命が短いといいます。それは明らかに、
速く走るための鍛錬として肉体を酷使し続けた結果の「副作用」です。
しかし、トップアスリートたちは、それでもかまわないのです。
彼らは、「今日勝つ」ためならば、
今日世界記録を出せる」ならば、
健全とは言いがたい特殊な肉体となり長期的には身体がボロボロになろうと、
寿命がすり減ろうと、いっこうにかまわないのです。
いやむしろ、彼らはこう言うでしょう。

知れている……!
 長生きできるトレーニングなど、たかが知れている!


こういった長期的には身体がボロボロになってしまうほどの鍛錬によって
「勝利を得る」という行為は、ドーピングとなんら変わらないのでは
ないでしょうか?
もし副作用がある(寿命が縮む)から、ドーピングをやめよというなら、
アスリートの過剰な鍛練もやめさせるべきでしょう。

つまりこのように考えていくと、トップアスリートの「明日を犠牲にする
強烈なトレーニング」は、本質的にドーピングと変わらないわけです。

もちろん、ドーピングは倫理的常識的には決して受けられません。
しかし、実際には、
明日を捨ててでも今日勝利を得たい
明日を捨てるほどの犠牲を払ってでも肉体を強化したい
というのが競技者の本心であり、
それが彼らの「強さ」の本質でもあると思うのです。
そして、その「強さ」の本質を突き詰めていった究極の結論が、
ドーピング」であり、また、その結論を体現したキャラクターが
ジャックハンマーだと思うのです。

そして、そういったキャラクターが生み出されるのは、
板垣先生がきちんと
強さとは何か?強さの本質になっているものは何か?」を
哲学的に根本から問い直しているからであり、
だからこそバキは、いわゆる「格闘技もの」にありがちな
○○流拳法の使い手のさらなる強い敵が現われた
その敵をあっさり倒した使い手が現われた」などといった
単純な展開の漫画とは一線を画する人気作品になっていると思うのです。

というわけで、ジャックハンマーって凄いキャラクターですよね

――といった感じで、板垣先生とジャックハンマーについてお話をし、
そのあとは同じような感じで、最凶死刑囚の話、猪狩の話、
SAGAの話、ピクルの話、
と依頼の話そっちのけで延々と話し込んでしまいました。(汗)

よし!じゃあ、仕事場に行こう!

バキの話がひと区切りついたところで、板垣先生は僕達を
仕事場に案内してくれました。そして、なんとその場で、
表紙のサンプルを「三枚」も描いてくれたのです。
そのどれもがインパクト抜群の素晴らしい表紙で、
ひとつ描きあがるたびに担当さんとふたりで、
それにしましょう!それにしましょう!」と連呼してました(笑)
(ちなみに、このときの三枚目が今回の表紙の原案となり、
後日、板垣先生に仕上げていただきました)
最後は、板垣先生とがっちり固い握手をして打合せ終了。

以上が「板垣先生に表紙を描いてもらうまで」のお話の顛末でした。

その後、僕は本文を書き始めるわけですが、
絶対に駄作を書くわけにはいかず、
それはもう異常なまでのプレッシャーでした。
(とはいえ、おかげさまで、好きなだけバキネタを文章に仕込めるので
楽しい執筆ではありました(笑))

一応、自分の執筆戦略としては、
よくある哲学入門書のように哲学者をただ時代順に紹介する形式だと
説明がぶれてわけがわからなくなるので、
真理、国家、神、存在」とテーマを4つに絞り、
テーマごとに哲学者たちの思考の歴史を物語として
書いていくという形式を考えました。
また、4つのテーマが完全に独立してバラバラにならないよう
その4つすべてに共通する「隠しテーマ」として、
価値(価値観)」というキーワードをひとついれてみました。
他者に『勝ち』を求めるのが格闘家であるならば、
 他者に(新しい)『価値』を求めるのが哲学者である

という隠しメッセージをこめて書いてみたつもりです。

で、実際に出来上がった本の評価ですが、今のところ、
MIXIやアマゾンやツイッターではかなりの高評価です。

なお、つい先日、板垣先生から出版社に直接電話がかかってきて、
かなり好感触な感想をいただきました!
(板垣先生には食事に行こうと誘われているので近々お会いする予定です)
また、そのとき板垣先生から「次回作は書かないのか?」と
聞かれたらしいのですが、これはもしかしたら、もしかすると、
史上最強の哲学入門、東洋哲学編(表紙 板垣恵介)
が実現する可能性はゼロではないかもしれません!

というわけで、
延々とひっぱり続けた「史上最強の哲学入門、製作秘話」ですが、
まだまだ続くかもしれません。今後とも宜しくお願い致します。

やっぱ……
言わなきゃならねェんだよな……
『ホントウ』の勝負はここからだ……!

2011年04月18日

バキの板垣恵介先生と会食

先日、六本木のある高級レストランにて、
バキの作者、板垣恵介先生と食事をしてきたッッッッ!

史上最強の哲学入門」が売れて大成功、
ということでの出版社さん主催の祝賀会だったのですが、
いやもう、何を着ていくかとても迷いました。

だって、ちょうどバキの連載で、

「バキと勇次郎が高級レストランで会食。
 ジャケットを着てこなかったので、
 バキが勇次郎に叱られる!


という話があったわけで、これはもう何かのフラグだろうかと。

「ど、どうしよう、何着てきゃいいんだ・・・」

とツイッターでみんなに相談してみたのですが、
多くの人から「バキと同じかっこうで!」と優しくアドバイスをいただき、
それにしたがって、ジャケットを着ず、ラフな格好で行ってみました。
みなさん、本当にありがとうございました\(^o^)/

■会話の内容について
さて、板垣先生との具体的な会話の内容ですが……。

一人のバキファンとして心苦しいのですが、
「ここだけの話」ということで聞いた話が多く、
(またどこまで公開して良いことなのかわからないので)
とても会話の内容は明かせません。

ということで、あくまでも、飲茶個人の備忘録として
「こんな話をした」というレベルで記します。

■備忘録

・「なぜ哲学するのか?哲学するとどういう良いことがあるのか?」という話題
について飲茶の回答

→「なぜ世界が存在するのか、なぜ自分が存在しているのか、
そんなことは絶対に知りようもなく、何もわからないまま死んでいく」
というのが現実。
その絶望的でミモフタモナイ現実は頭では理解しているが、

でも……、でも……、もしかしたら、もしかしたら、
思索(哲学)を続ければ、
いつかある日突然わかっちゃうんじゃないか……
僕だけはそれがわかってしまうんじゃないか……

という期待感、高揚感、わくわく感、万能感。

子供時代に感じていた、
この「自分だけは死なないだろう」にも似た自分に対する特別な感覚が、
「なぜ哲学するか」や「哲学することの楽しさ」の根本にある気がする。

それは、独歩の0.9999999と「9」を書き続ければ、
いつか「1」になるんじゃないかという話に似ている……、
案外、格闘家の達人クラスになってしまう人というのは……、
という感じで、格闘家の達人の話題へ。

・他の格闘技漫画の話題

「他にどんな格闘技漫画読んでるの?」
という板垣先生の突然の質問に対して、飲茶回答。

はい、史上最強の弟子ケ……げふんげふん、
いえ、え〜と、史上最強の哲学入門の著者としては、
はじめの一歩と……修羅の門ですね

そして、
「修羅の門」が面白いという話、
バキとの違いは何かという話、
をペラペラと話す飲茶。
修羅の門(特に作者)を板垣先生はどう思ってるのかとかまで
聞いてしまいました。(隣で編集さん、青くなってたかも?)

・その他話題

結局、終電がとっくになくなってる時間まで、
六時間近くも板垣先生からお話を伺うことができました。

その他にも、

・親子対決について、どうするのか
・なぜ、突然、親子対決を進展させたのか
・烈のボクシング編とかどうするの?
・どげせん誕生秘話、製作裏話
・巨大熊の話
・ゴング格闘技で連載している増田俊也先生の
 「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」
 はすごいよねという話
・飢狼伝BOYの話
・天内悠はどうなったの?
・「食」漫画は描きますか?
・最近のチャンピオンってかなり良作漫画が増えてきたけどなぜなのですか?

などなど、書ききれないくらい色々な話題がありました。

と、ここまで記事を書いたところで、いま突然、板垣先生から携帯に電話が!

一昨日は、ありがとう、楽しかったよ!

うわあ、わざわざありがとうございます!

次の「史上最強の哲学入門(東洋哲学編)」も執筆の方、頑張りたいと思います。

2012年03月26日

グラドル倉持由香さんに『史上最強の哲学入門』を献本

ツイッターでの色々な出会いについて。

グラドル(グラップラー刃牙アイドル)の倉持由香さんにッ
ツイッター経由で『史上最強の哲学入門』を献本したところッ
なんとブログで紹介してくれましたッ!

ありがとうございましたッ!(^△^)
同じバキファンとして、これからも倉持由香さんを
応援していきたいと思いますッッ!



しかも、拳技による激励写真までッッ……!


ってこの型……動物……?
 しかもでかい……相当にッ……
 これはゾウ? いや、サイ……?
 〜〜〜ッウッソ…………





ト……ッッ、トリケラトプス拳ンン!?

倉持由香さんのオフィシャルブログ
まいにちくらもっち。

「グラドル」が実は「グラップラー刃牙アイドル」の略だったッッ
http://togetter.com/li/270370

2012年04月06日

佐藤哲朗先生、森岡正博先生と絡みました

ツイッターでの色々な出会いについて。その2。

■佐藤哲朗先生(日本テーラワーダ仏教協会事務局長)

自著について、自尊心を満たしてくれるような褒め言葉が流れていないか、
目を血走らせて朝から2分おきにツイッターのタイムラインをみていたら、
なんと佐藤哲郎先生が読んでくれてました!

佐藤哲朗 (@naagita)
まだ読了してないが、飲茶『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』が
かなり面白い。特にコラム「東洋哲学とは何か?」1〜3は
密度が濃い、抱腹絶倒の東洋哲学まとめになっている。目次は強引だが、
トップにヤージュニャヴァルキヤ持ってきたら、ああなるより仕方ないかな。


佐藤哲朗 (@naagita)
飲茶さんの『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』読了。
入門書つーより「東洋哲学(インドより東の地域で共有している、ひとつの哲学体系)」
があるという無理・無茶な設定の枠内で、いかに血湧き肉躍る思想活劇を語れるか、
という古典的難題に挑んだ東洋哲学「論」だ。

うわあ、ありがとうございます!
本物の仏教の方に読まれて、身がすくむ思いです。


■森岡正博先生(本職の哲学者、大阪府立大学教授)

また、哲学ガールズに関して、東大生協の書籍部の方が
「実在の哲学者を○○ちゃんと女の子として紹介しているのですが、
 これはさすがに無理があるんじゃないかと(笑)」といった感じで
つぶやいていたので、絡んでみたら、
森岡正博先生が
たぶん成立しないであろう企画:『社会学ガールズ』
とつぶやいて絡んできてくれました(笑)

ちなみに、森岡先生にはこんな返信をしました。

森岡正博先生、憲法ガールズ(憲法の条文を萌え擬人化)を
 成立させたPHPに不可能はありませんッ!
 ちなみに、宮台真司はブルセラガール、
 東浩紀(あずまん)はEVAのコスプレした腐女子でお願いします!


PHPさんの反応に期待です!
あと、流れで、森岡先生がとんでもないことを。

森岡正博(@Sukuitohananika)
うちの大学で将来輪番で当たるかもしれない1年生の教養ゼミで、
「史上最強の哲学入門 西洋編」を使おうと思っています。
学生さん向けには良い本だと思います。


ええええええええええええーー!?
ありがとうございます!
学徒の皆さんには
「学生なんだからこんな通俗本でわかったつもりにならず
 先生が書いた、ちゃんとした本も読めよ!」
と著者がキレていた、とお伝えください!


しかし、ツイッターって、今まで手の届かなかった有名人さんと
リアルに絡めてすごいですよねー。

2012年04月12日

「史上最強の哲学入門」がついに『教科書』にッ!

バキのノリで解説する哲学入門書、カバー絵は板垣恵介
という記事がニコニコ動画のニュースに掲載されたところ、
それをきっかけに、ツイッター上で、
「なんだそれwww」とリツイート祭りが。

そんな流れのなか、

「教科書欄の 飲茶『史上最強の哲学』ってやつがすごい気になる」
「著者ヤムチャだもんな」


というつぶやきを発見。詳細を聞いてみると、
なんと「史上最強の哲学入門」が、
「高専の哲学の授業」で『教科書』として
採用されているとのこと。


ええええ!高専といえば、日本の技術力を支えてきた
超エリートたちの学校じゃないですかっ!
まさか、そんなところで教科書として使われているなんて!
(ちなみに他の高専生からも、ご連絡をいただきました。
 1年前から使われているそうです)

しかしいったい、どんな理由で選ばれたのでしょうか?
世の中には、「新しい教科書をつくる会 」など、日本の未来を案じて
最良の教科書を必死に考えている人たちがたくさんいるわけですが、
きっと高専の教科書を選ぶ人も、
同様にさんざん悩み、朝も夕もなく考え抜いた挙句、

はっ、そうか!
 今までの教科書にはバキ分が足りなかったんだ!


と気づいたのでしょう。なるほど納得ですよね。

それにしても、授業が始まると生徒が一斉に
「板垣先生(バキ)の表紙の本」を机の上に置く
という光景を想像すると、
なかなかクルものがあります。

↓一連のツイートまとめ
http://togetter.com/li/268678

(追伸)
さらになんと梅原猛先生に「史上最強の哲学入門」東西2冊を
手渡しすることに成功しましたっ!

2012年05月10日

【祝】史上最強の哲学入門W増刷

今年の3月に発売した「史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち(青い方)」ですが、
このたびめでたく増刷となりました!
しかも、前著「史上最強の哲学入門(赤い方)」も合わせて増刷になります!

みなさんの口コミのおかげだと思います、本当にありがとうございます!(^▽^)

ちなみに、某大手書店でも、↓のように押してくれているとのこと!
(書店員さんが言うには、すごい勢いで売れるそうです)

みなさんも書店で見かけたら宜しくお願いします!