2013年01月07日

飲茶が考える理想の議論のやり方(3)

前回記事:理想の議論のやり方(2)

56 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-15 21:03:21
フェスティバル(祝祭)について

さて、王と騎士たちで議論を尽くし、すべての枝について成長する余地がなくなったところで、『議論の大樹』の育成は終了となる。

最後に、王は騎士たちに向かって「議論を終了しても良いか」を呼びかけ、その王国は

フェスティバル

へと移行する。

57 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-16 01:32:22
フェスティバル(祝祭)』とは
「議論の大樹」を国外に発表するイベントである。

フェスティバル期間中は、
議論wikiのアカウント取得者全員に、
「議論の大樹」が完成したことが大々的に周知される。

これにより多くの人々が、
完成した「議論の大樹」を観賞しにやってくることになるが、
このとき、彼ら観賞者たちから「拍手ボタン」により『拍手ポイント』を
もらうことができる。

(なお、ネット検索で偶然訪れた人など、
 アカウントを取得していない人も拍手可能とする)

その結果、たくさん拍手をもらった王国は、
王国ランキング』に記載され、
素晴らしい大樹を育てた国として、長く参照され、
千年王国』となる。

また、拍手のポイントは、王と騎士にも振り分けられ、
それぞれ
王ランキング
騎士ランキング
に記載されて、その手腕を称えられることになる。

58 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-16 12:49:11
以上までが、『王と騎士による議論方式』の主な説明である。

【まとめ】

・『王と騎士による議論方式』とは、
 ある前提の元で掲げられたひとつの議題に対して、
 その論理的構造(反論の構造、反論の可能性)を明らかにし、
 それを『議論の大樹(議事録)』として表現して、
 その『美しさ』をみんなで共有して『愛でる』ゲームである。

※美しさ(第三者が見ても反論の構造が綺麗に洗い出されたかどうか
すなわち、第三者にとっても有益かどうか)が評価のポイントであるから、
「王の個人的思想を強引に反映した大樹」よりも、
「中立の視点で都合の悪い反論もきちんと掲げた正直な大樹」
の方が評価が高くなるだろう。
たとえば、「アイデアXで原発を根絶したい!」
という議題ではじめた王がいて、

「すみません、残念ながら、こういう致命的な反論があり、
 それに対する反論を誰も思いつきませんでした」

という感じで議論を終わったとした場合……
我々は、その王を無能だと非難するだろうか?
いいや、むしろ逆だ!
我々はその王の「心意気」と
「論点をきちんと洗い出した客観性の溢れる優れた議事録」に
感謝と惜しみない拍手を送るだろう!

・『美しい大樹』を作った王と騎士は、伝説の英雄として称えられ、
 『拍手ポイント』をもらい、ランキングに記載される。

・『王のランキングが高い』とは、
 『議長やファシリテーターの能力が高い』ことを意味する。
 ランキングの高い王には、優秀な騎士が集まり、大樹の注目度も高まるだろう。
 ランキングを上げるためにも、王は、
 『第三者が見ても美しい大樹(有益な議事録)』を作ることを目指さなくてはならない。

・『騎士のランキングが高い』とは、
 『優れた論理性を持つ、万人に有益な論客である』ことを意味する。
 ランキングの高い騎士には、古代中国の『諸子百家』時代と同様に、
 王からたくさんの『スカウト(オファー)』がくるであろう。
 (なにせ有能な騎士がいないと、立派な大樹の育成は難しいのだから)
 ランキングを上げるためにも、騎士は、
 王に『自らの視点(他の人にはない考え方)』を提供し、大樹作りに貢献することを
 目指さなくてはならない。

59 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-17 11:00:06
基本的な説明は終了である。

以降は、まだ語っていない「機能」や「要所」について、
ざっくばらんに書いていこうと思う。
(4)へ

飲茶が考える理想の議論のやり方(4)

前回記事:理想の議論のやり方(3)

60 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-17 11:06:52
騎士の視点からみた議論ゲーム

この「王と騎士の議論方式」をひとつのゲームとして捉えるなら、
騎士が参加する目的は、だいたい以下のものとなるだろう。

・評価の高い大樹の育成に参加し、たくさんの拍手ポイントをもらいたい。

・自分の意見をたくさん採用してもらいたい。

・興味のある議題について、美しい大樹の育成に参加してみたい。
 (議論によって反論の構造が明らかになることが楽しいから)
 ※そもそも騎士は、議論掲示板に来るような人なのだから、
 『理路整然と、簡潔に、わかりやすく論点がまとまった理屈
 に触れると、『面白い!』『すげえ!』『いいね!
 と感じるセンス(価値観)を持っているはずである。
 であれば、理路整然とまとまった「議論の大樹」も『美しい』と感じるはず。
 美しいものの作成に参加したい、それは自然で健全な動機だと思う。

上記のいずれの目的にしろ、それを果たすための必須の条件は、
良い王様』の存在である。

「良い王様」のいない王国に行ったところで、
 ・まともな意見なのに採用してくれないわ
 ・ロクな大樹は作らないわ
 ・騎士はどんどん逃げていくわ
 ・あげくに、フェスティバルに移行しても、
  拍手が全然もらえないわ
 と、まったくもってメリットが発生しない。

だから、慎重に「良い王様」を選ぶことが、騎士活動の第一歩となる。

61 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-17 23:35:26
ここで、「良い王様」を選ぶときの基準となるのが、その人の「過去の実績」である。

王国に入るかどうか迷うときは、その王様のプロフィールページから「過去の実績」を表示してみれば良いのだ。

まず、その人が、過去に王様をやったことがある人ならば話が早い。
その人の過去の王国にいって、『議論の大樹』を見れば良い。

もちろん、その大樹への『拍手数』が客観的な基準となるが、
それ以外にも
上手に意見を拾い上げて、枝にしているかどうか
偏った意見ばかり採用していないかどうか
が『見た目』ですぐにわかるだろう。

なお、仮に、その人が王様をやるのが今回はじめてだった場合には、
騎士ランキング』や『過去の発言』を参照することで、ある程度は、人柄や能力を判断することができるだろう。

62 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-30 22:07:19
つまるところ、
「良い王様である」=「拍手ポイントがたくさんもらえる確率が高い」
という構図であるのだから、
騎士は、なるべく良い王様がいる国に行きたいよね
という当たり前の話をしているわけだが……、

実のところ、ここはとても重要なポイントである。

というのは、従来の議論掲示板では、この当たり前と『逆の現象』が
起こりがちだったからだ。
たとえば、こんなケースを見たことがないだろうか。

@ツッコミどころ満載の人が、ツッコミどころ満載のスレッドを立てる。

Aツッコミどころ満載ということは、
 すなわち『レスがつけやすい』ということを意味する。
 レスがつけやすいので、さくさくレスが集まる。

B「レス数が多い=人が多い=活発に意見交換している」ということから
 『今、一番注目されている熱いスレッド』的な位置づけになり、
 みんながやってくる。

Cそこに、スレ主が、ツッコミどころ満載のレスをつけまくる。

D――大盛り上がり――

63 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-30 22:12:51
従来の議論掲示板において、その活動の原理は
端的にみもふたもなく言えば『ツッコミ』である。

「いやいや、それはおかしいでしょ?」
「そう思える根拠ってなんなの?」
「このケースはどうなるの?」
「むしろ、こう考えるべきじゃないの?」

と言った『ツッコミ(相手の隙を見つけてはスパコーンと
スマッシュを打ち込んで超気持ちよくなる行為)』を互いに行い、
ひとつのテーマについて理解を深めていくのが、
「従来の議論掲示板」の流れであるが、

そのせいで、
ツッコミどころ満載の人が人気者になる
というヘンテコな状況が創出されてしまっているように思える。

(もちろん、それは人情としてよくわかる。
 もし、私が原発についてそれなりの知識を持っていたとして、
 明らかに変なことを言っている論者がいたら……、
 そりゃあ、やっぱり
 『理路整然と鮮やかにその間違いを指摘してやりたい
 と思うことだろう)

私は、この『ツッコミどころ満載の人が人気者になる』という
現象を食い止めたいと思っている。

そして、そのためには、
ツッコミどころ満載の人にかかわってもメリットはないよ
と思えるような目的設定をすることが重要だと考えた。

64 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-30 22:21:25
すなわち、議論の参加の目的を、

発言の不備を見つけて、互いにツッコミしあうこと』から

第三者がみても、ああ良い議論したね、と言えるような良い議事録を作ること

にシフトするのだ。

そうすれば、ツッコミどころ満載の王国(スレッド)に参加する意義がなくなり、
「そういう国ばかりが盛り上がる」というおかしな現象もなくなる。

【ポイントまとめ】
王も騎士も、究極的な目的は、
互いの知識や視点を持ち寄って、完成度の高い議事録を作ること
である。

そして、その議事録をもって『キミたちは良い議論をした!』と評価され、
それが形として残るような議論掲示板を、私は目指したいと思っている。

65 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-31 00:05:30
Q:王が、都合の良い反論しか取り上げないのだが、どうしたらいいか?

A:もし、王に不信を持つのなら、すぐに王国から出ていってほしい。
 (退国ボタンを押してもいいし、書き込みをやめるだけでもいい)

「王と騎士」の議論形式の良いところは、(そして恐ろしいところは)
「王様が、どんな意見を枝として取り上げているか」をぱっと見るだけで、
その王様の『人柄』『センス』『思想』が、
言葉を交わすまでもなく』すぐにわかってしまうところだ。

たとえば、仮に、王様が、
自分の主張に都合の良い意見ばかりを枝にしていたとしたら……、
それはもう『そういう人』だということだ。
むしろ、それが『ぱっと見でわかった』ことに感謝しよう。

もし、これが普通の掲示板で『対等』に話し合う議論形式であったなら、
あなたは、
自分の都合の悪い意見は耳に入らない人、結論ありきで主張を譲らない人』を相手に、
そういう人』だとわかって『うんざり』するまで、
延々と言葉を交わしていたかもしれない。
(それどころか、論破して認めさせてやろうと、
 レスの応酬を繰り広げたかもしれない)

だが、幸いなことに「王と騎士」の議論掲示板では、
騎士は王に、システム上、絶対逆らうことができない。
(王は騎士の発言を削除したり、書き込み禁止にしたりできる)
だから、王が『そういう人』だとわかっても、
騎士は『近寄らない』という対処しかできない。
ゆえに、騎士が『そういう人』を相手に、
時間を無駄にしようとする(論破しようとする)ことが
できない(もしくは立場が違うので、やる気が起きない)』のである。

70 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-31 02:06:21
スカウト機能について

王は、なにも黙って騎士の参加を待つばかりではない。

王から騎士にむけて、『スカウト』をすることができる。

たとえば、以下のような騎士は、積極的に王国に来てほしいと思うだろう。

・評価の高い大樹の育成に、いつも名前が挙がっている騎士
・ランキングの高い騎士
・現在、議論中の王国で、建設的な発言をしている騎士

こういう人がいたら、その人に対して『スカウト』ボタンを押せばいい。

すると、その相手に向けて、スカウトの公文書が発行され、
「王国に来て欲しい」という旨が通知される。

71 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-31 02:14:19
おそらくであるが。
スカウトされるというのは、たぶん『すごく気分がいい』と思う。
なにせ、自分の能力が認められたわけだから。

そうなると、むげにはできない。

王国の発展のため、どうかあなたの優れた知恵をお貸しください
と言われたんだから、
これはいっちょうその王国にいって、大樹を育てるのを手伝ってやろうか、
という気分になるだろう。

といっても、人間である以上、『時間は有限』である。
すべてのスカウトに答えていたら、きりがない。
そうなると
「面白そうな議題の王国」
「評価が高く、多くの実績を持つ人の王国」
のスカウトのみに答えて、
他の王国は「まぁ時間があったら」という感じになるだろう。

72 名前: 飲茶 投稿日: 2012-12-31 02:29:32
ちなみに、このスカウト機能は、
古代中国の『諸子百家』時代を模して追加した機能である。

そもそも。
国家を運営するためには、優れた人材が必要である。
人材のいない国家は、遅かれ早かれ、滅びてしまう。
そこで、各国の王は、優れた人材を求めて奔走しなくてはならない。
すると優れた人材は、優れていれば優れているほど、
各国からスカウト(オファー)が殺到する構図となる。

一方、優れた人材の側からすると、
有限の時間を有効に使うために、
また、自分の名声をさらに高めるために、
自分を活かしてくれる名君を探さなくてはならない。

横暴でツッコミどころ満載の王国があったとしても、
そんなものに関わるのは時間の無駄である。
(そんな国にいって、暴君に協力したり、暴君を論破したところで、
 何の実績にもならないし、悪くすれば汚点になる)

また、こういう構造であるため、王は、常に名君であろうとしなくてはならない。
もし、王が、
「偏った思想」を流布するために「偏った意見」だけを取り上げて、
「偏った大樹」を作成したら、どんどん人が減っていくし、
ロクに拍手ももらえなくなるだろう。

権力をかさに、好き放題に横暴を振るって悪評がたったら、
優れた人材が王国にやってこなくなり、
結果、王国は衰退の一途を辿ることになるのだ。
(5)理想の議論 完結

2013年01月18日

【完結】飲茶が考える理想の議論のやり方(5)

前回記事:理想の議論のやり方(4)

73 名前: 飲茶 投稿日: 2013-01-11 18:05:25
――エピローグ――

最後に「議論とは何か」という根本的な話をして、終わりとしたい。

議論とは何か?

ネットで検索すれば、「議論とは○○である」という定義はいくらでも見つかると思うが、そういう形式的な定義は、だいたいはただの『お題目』であり、『はっきり言ってどうでもいい』。

議論の本質に迫るにはそんなことよりも、『そもそも、あなたは何を求めて議論と呼ばれる行為を行っているのか?』という目的、動機(もっといえば欲望)について問いかけるべきである。

ようするに、

どうなりたくて、あなたは議論をしているのか?
どうなったら、あなたにとって議論が成功したと言えるのか?

という話であるが、その答えは、おそらく、

「『自分の考え(主張、問題意識)』を『相手(他者)』に理解してもらったうえで、相手から『自分ひとりでは気がつかなかった視点(反論、提案)』を提示してもらい、それによって自分の中に今までになかった『新しい考え』が生じたとき」

であろう。

この状態になったとき、僕たちは『ああ、議論をやって良かった』と思えるわけだし、そもそも僕たちはこの状態を求めて、「議論と呼ばれる行為」を始めたはずである。(他人を論破して快楽を得たいという馬鹿げた目的で始めたのでなければ)

結局のところ、僕たちは、『他者の知見(自分の知らなかったこと、気づかなかったこと)』という『利益』を求めて議論を行うのである。

74 名前: 飲茶 投稿日: 2013-01-11 18:10:40
しかしである。それが議論の目的であるとするなら、ちょっと面倒なことになる。というのも、当の議論相手も、それを求めているからだ。

たとえば、互いに『他者の知見を得よう』とした場合、次のようなことが起こりがちである。

@Aさんが、『自分の知らない意見(他者の知見)』を得ようとして、Xの方向(Aさんの問題領域)に議論を進める。

Aしかし、議論相手のBさんの『論じたいこと』は、Yの方向(Aさんと違う問題領域)にありにBさんはそっちの方向に議論を進めてしまう。

B「AさんはX方向に議論をひっぱろうとし、BさんはY方向に議論をひっぱろうとする」という『綱引き』がはじまる。

C互いに自分の『問題領域』『前提』『論点』にひきずりこむことに終始し、まったく話がかみ合わず、議論が建設的に前に進まない。(なぜなら相手が、私の土俵――『私の問題領域』『私の前提』『私の論点』――の上で、レスを返してくれないから)

D議論が進まないことに互いに苛立ちをおぼえはじめ、徐々に雰囲気が悪くなる。また、『Aさん VS Bさん』という対立構図がはっきりするので、Cさん、Dさん、その他の人たちは横レスしにくくなってレスを控えて傍観モードに入る。

E結局、『論じたいこと』が違う以上、どんなに言葉を交わしても議論が前に進むはずも無く、やっぱり話がかみ合わないまま
 ――終了!


75 名前: 飲茶 投稿日: 2013-01-18 15:09:17
ここで『囚人のジレンマ』という言葉について考えてみてほしい。

囚人のジレンマとは、

「お互いが譲り合わず、自分の利益だけを求めてしまうと、全体としてもっとも低い利益しか得られない」

という状況を表す『ゲーム理論』上の概念であるが、前述のとおり、議論はまさにこの『囚人のジレンマ(互いに相手を利用しようとして共倒れ状態)』に相当する。

囚人のジレンマを解消するひとつの方策は、

今回はアナタが利益を得る番で、ワタシが協力する番ですよー

と『役割』をあらかじめ決めておいて、その役割を順番に『交代』することである。

76 名前: 飲茶 投稿日: 2013-01-18 15:22:27
仮に今回は、『Aさんが利益を得る人(王)だ』と決めたとする。
この場合、Aさん以外の人たちは『騎士』となり、
Aさんのために、Aさんが利するように』行動しなくてはならない。

たとえば、Aさんが次のような
議論の種(議論したいという想い、欲望)』を持っていたとしよう

「太陽電池いっぱい作って、原発を無くせばいいじゃん♪って、子供の頃からずっと思ってたんだけど、このアイデアって、どこに問題があるんだろう?実現するにはどうすればいいんだろう?だれか、このアイデアに意見をくれないかなーー」

さて、このときAさんは『王(奉仕される側)』なのだから、その他の人たちは『騎士(奉仕する側)』として、『Aさんが論じたいこと』に付き合い、Aさんの『議論の種』が立派な大樹となるよう『協力』しなくてはならない。

けっして、

「そんな簡単なことで解決するなら、とっくの昔に解決してますよ。なぜそれが未だに実現していないのか、考えてみたらどうですか?」

とか

「それよりも、○○を作る方が良いですよ」

とか

「作るためのコストや場所はどうするんですか?実現性を考えずに語っても、それはただの妄想ですね」

などと言って、
Aさんの論じたいことから外れようとしたり、(Aさんの顔を潰すような形で)論破しようとしたりしてはならない。

77 名前: 飲茶 投稿日: 2013-01-18 15:24:59
なぜ、Aさん以外の人たち(騎士たち)は、Aさん(王)のために無償で知見を与えなくてはならないのか。
もちろん、それは、後日、『自分が大きな利益を得るため』である。
自分が『利益を得る人(王)』になる番がきたとき、協力してくれる人が少なかったら目も当てられない。
だから、自分の番ではないときは、精一杯、他者のために奉仕するのだ。

以上のように、
不特定多数の論者が『対等』の立場で『せーので』でガチンコで議論をするより、

「今回は、僕が『』をする人です。僕は、これこれの議題について、できるだけ多くの『他者の知見』を集めて自分の見識をレベルアップしたいと欲望しています。みなさん、今回に限り、僕に『奉仕』してください」

と、みもふたもなく『役割(優位性)』をはっきりと明言して、議論をはじめた方が『全体の利益が向上する』と私は考えている。

78 名前: 飲茶 投稿日: 2013-01-18 15:49:49
【まとめのまとめ】
従来の議論掲示板では、

(すなわち、ネットで知り合った不特定多数の人々が、『対等』に議論する場所では)

「Aさんの理屈はおかしい」
「Bさんこそ間違っている」
「いや、だから、私が言いたいのはそういうことではなく――」

と『解釈、理解、前提の違い』を
個人間』でぶつけ合い、
後日、本人たちですら読み返さない文章』を
延々と書き込み続けて
有限の時間』を消費し続けてきた。

私は、この状況を改善するため、
以下のようにパラダイムを転換した議論掲示板を提案する。

・『対立』から『協力』へ
 この議論で誰が『他者の知見を得る』という恩恵にあずかるのか、『役割』をはっきり決めてから始める。

・『論破』から『提案』へ
 反論は、相手の不備を攻撃(指摘)するのではなく、あくまでも「こんなふうに言われそうです」という観点で提案し、反論者も一緒に「反論の反論」を考える。

・『書き捨て』から『議事録』へ
 反論を「」として整理することで自動的に議事録(ツリー図)ができる仕組みとし、その「議事録の質」をもって議論が評価される。

79 名前: 飲茶 投稿日: 2013-01-18 16:15:51
【さいごに】

日本人は議論が下手』だと言われている。
(ためしに「日本人 議論」でネット検索してみよう)

たしかに、面と向かって反論されるのが苦手で『反論=攻撃』という先入観をもっている我々日本人は、議論がどうしようもなく下手である。

しかし……だからこそ!

「議論が下手だ」と言われている我々だからこそ!
それを逆手にとって、『よりストレスの少ない楽しい議論のやり方』を考えられるはずではないだろうか!

不特定多数の人がそれぞれの視点を持ち寄って行う
インターネット上における議論』。

ただでさえカオスな状況になりがちな、この議論に今こそ、我々が『お手本』というものを世界に指し示そうではないか!

私(飲茶)は、『論客コミュニティ』という議論掲示板を運営してきたが、その進化系として、ここで述べた議論掲示板も作ってみたい!

だが、世界に『議論の模範』を示す、この議論掲示板は、もはや『コミュニティ』という名ではその偉大さを表すことはできないだろう。

そう、この議論掲示板にふさわしい名は……



















論客キングダム

さぁ、世界よ……俺たちの美枝に酔いな

(というわけで誰か作ってください。お金かかるならクラファンしましょう)
【完】